お坊さんの修行

大食いも禅の修行?!恐怖の僧堂ルール「食い上げ」とは?!

禅宗の中でも臨済宗の修行には、古くから伝わる「食い上げ」と呼ばれる伝統があります。

これはつまり、大食いの修行です。

臨済宗の僧堂には、

出された食事はご飯の一粒さえ残さず、

食べきれない量であってもすべて食べきる。

という掟があります。

大食い大会か!ってくらい、あり得ない量を食べさせられます!

臨済宗の食い上げは有名な話です。

全国に約30か所ほどある臨済宗の僧堂で、「食い上げ」の伝統は共通です。

間違いなく、修行に入る前の最大の不安要素の一つです。

また、修行生活中で最も苦しいことの一つだと断言できます。

僕のいた僧堂では、そのような悪しき習慣は改善しようという方針だったものの、まだまだ根強く残っていました。

僕も何度も大変な思いをしましたが、身体を壊すこともなく、なんとかやり過ごすことができました。

今回は、

  • 臨済宗の僧堂に伝わる「食い上げ」について
  • 大食いを強制される「食い上げ」をいかに回避して自分の身体を守るか、その対策について

解説していきます!

僧堂の悪しき伝統「食い上げ」とは?

出された食事は全部頂く!

出された食事を残さず頂くのは、大事なことです。

しかし、スパゲティミートソースを大盛り3皿とサラダ、デザートにケーキを食べた後で、特大のとんかつ弁当が出てきたらどうでしょう。

ふつうだったら、丁重にお断りしても失礼でもなんでもありません。

そうはいかないのが僧堂です。

ふうふう言いながら目を白黒させて、胃に詰め込みます。

苦しそうな表情をするのもNG。

しかも短時間で食べなければいけないので、ほとんど噛まずに飲み込みます。

そんな調子で、ご飯の一粒も残さず、醤油やソースやドレッシングもすべて胃袋に納めます。

 

 

何の修行なんでしょうか…。

 

 

これを初めて経験した時は衝撃的でした。

今までの人生で経験したことの無い苦しさです。

「食べる」ということがこんなに苦しいことだなんて、考えてみたことすらありませんでした。

 

真っ青になりながら必死で食べてる僕に、先輩が言い放った言葉は、

 

「吐くんじゃねぇぞ。吐いたらそれ食えよ。」

でした!

 

ひどい…。

 

本当に吐いたものを食べさせられたという話は、僕の知る限りでは聞いたことはありませんが、食べれられないと何かしらのペナルティを課される僧堂もあるそうです。

そこまでいくと完全にパワハラですね…。

実は精進料理だけではない僧堂の食生活

ここまで読んでみて、おや?と思ったことがありませんか?

ミートソース?とんかつ弁当?

修行中の食生活は、精進料理だけじゃないの?

肉、OKなの?

 

確かに普段の食事は肉なしです。

おかゆや雑炊、うどん、野菜料理ばかりです。

 

ところが、ごくたま~に、関係のあるお寺や檀信徒の方から、付け届けを頂きます。

僧堂では、このような贈り物を「ご供養」と呼んでいます。

いろんな「ご供養」があります。

お米や野菜類はもちろん、お菓子もたくさんあります。

そしてお肉関係も…。

  • 唐揚げ
  • スタミナ弁当
  • ビーフカレー
  • マック

etc…

形はいろいろです。

 

また、付き合いのあるお寺や檀信徒の方のお宅で食事を頂く機会がときどきあります。

そういうときは、揚げ物やらお刺身やらたくさん出てきます。

 

というわけで、実はけっこう肉魚類を頂く機会はあるんです(*’ω’*)

なぜ大食いの雲水が重宝されるのか

僧堂では、ふだんは極端な粗食なのに、よそのお寺などで食事を頂く機会があると、とんでもない量が出てくることがあります。

雲水たちのふだんの食生活を思って、脂っこいものを中心に豪勢にもてなして下さるのですが、とても一度に食べられる量ではありません。

 

僧堂には、「お持ち帰り」という概念はありません。

その場で食べきらなければなりません。

 

これはもうミッションです。

 

そこで頼りにされるのが、大食いが得意な雲水です。

 

みんな、食べ過ぎの苦しさを骨身にしみて知っています。

なので、自分お腹が限界のときに、

 

「俺、まだ食えるよ」

と言ってくれるやつは、救世主です。

メシ屋、じゃないメシアです。

だから、大食いの雲水は重宝されるのです。

 

ただし、一度「大食い」の評価を獲得してしまうと、事あるごとに頼りにされるハメになるので注意が必要です笑。

「食い上げ」から身を守るためには?

事前に情報を集めて僧堂を選ぶ

「食い上げ」は、体に悪いだけで百害あって一利なしです。

避けて通るのが賢明です。

 

どうすればよいでしょうか。

 

まずは、

事前に情報収集する

です。

どうやって情報を集めるか

一つ問題なのは、情報収集自体がなかなか簡単ではないということです。

禅の修行は俗世間とのつながりを断ち切るという建て前から、閉鎖的な僧堂が多いです。

 

でも、すべての僧堂が完全な秘密主義というわけではありません。

調べるときのポイントは、

  • 師家(=僧堂の指導者)が講演や著作活動をして情報発信している
  • 事前に説明会を行っている
  • 本山のホームページなどで、僧堂生活の様子の一部を公開している

などです。

さすがに食い上げのことまではオープンにしていなくとも、情報開示に積極的なところほど、前時代的な悪習は改善傾向にあると見てよいでしょう。

 

知り合いの和尚さんで情報通の方がいれば、最新情報を得ることもできるでしょう。

僧堂とOBの繋がりは、けっこう強いので。

それでも「食い上げ」を強要されたら…

それでも、もし僧堂に入ってから、極端な量の食い上げを強要されたら、どうすればよいでしょうか?

そういうときは、こちらも極端に苦しがって、今にも死にそうな感じを出してやりましょう!

それによって、「使えないやつ」というレッテルを貼られても、どうでもいいと思いましょう。

フードファイターの修行をしてるわけじゃないんですからww

 

 

「みんな無理して食べてんだよ!」

「自分だけ甘えんな!」

みたいなことを言ってくる人が必ずいますが、その場ではしおらしくしておいて、右から左へ受け流しましょう。

 

無理なものは無理!

 

食べられなかったり、吐いてしまったりすると罰則を受けるような僧堂もあるようですが、そんなところはすぐにトンズラしましょう。

そんなところは僧堂の中でもそうとう時代遅れで、いずれ淘汰されてしまうでしょう。

 

他にも僧堂はあります。

まとめ

臨済宗僧堂の悪しき伝統「食い上げ」と、その対策について解説しました。

明らかに食べきれない量の食事を「修行」と称してムリヤリ食べる「食い上げ」。

早食い大食いが、坊さんとして何の役に立つのか…。

絶対何の役にも立ちませんよね。

 

“郷に入っては郷に従え”とはいうものの、無意味なことに盲目的にに取り組む必要なんてありません。

 

回避するための対策は、

  • 事前にできる限り情報収集して、よい僧堂を選ぶ
  • うまく演技して逃げる
  • それでもダメなら僧堂を変える!

でした!

食い上げに代表されるように、坊さんの修行は無意味な我慢大会のようなことがたくさんあります。

僧堂はお坊さんの養成校です。

寺離れが問題になっている昨今、世の中の役に立つお坊さんを育てるのは喫緊の課題なのに、大食い大会をやってる場合でしょうか??!!

 

仏教がどのような形で今の世の中の役に立てるのか。

僧堂は、それを研究する場所であってほしいし、そういう場所に変わってほしいと心から願っています。

 

以上!最後まで読んでくださりありがとうございました!

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